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昭和初期のガソリン計量機が「機械遺産」に認定

 当社(当時:龍野製作所)が昭和初期に製作したガソリン計量機が2016年度「機械遺産」に認定されました。
 「機械遺産」は、歴史に残る機械技術関連遺産を文化的遺産として後世に伝えていくことを目的に、一般社団法人日本機械学会が2007年に設立した制度です。
 2017年度までに、初代新幹線やグランドセイコー、スバル360など90件が認定されております。

昭和初期のガソリン計量機が「機械遺産」に認定

認定対象となった計量機は、当社が大正11年に開発した日本で最初の定量給油機能付ガソリン計量機で、昭和12年に製作した「特許タツノ式ガソリン計量機 型式25号」です。
地下タンク内のガソリンを手動ポンプで、本体上部のガラス容器(容量40リットル)に汲み上げ、 容器内の摺動(しゅうどう)管と基準管の高低差により、5リットルまたは1ガロンごとに迅速な給油を実現した機種です。流量計と計量表示部をまだ装備していませんでしたが、それまでの容器内全量給油から画期的に進化した製品でした。

認定にあたり、日本機械学会より「燃料をこぼさず、蒸散を抑え、さらに顧客の求める量を正確に供給するという機能を併せ持つ本機が、危険物の安全な計量と供給の技術を通じて、わが国の産業の発展に貢献した」との評価をいただきました。

ガソリン計量機はその後、メーター電動式、時計式計量表示さらには電子式へと進化していきましたが、これらの発展の礎となったのが、今回認定された当社製ガソリン計量機といえます。

本機は当社横浜工場(横浜市栄区)内のショールームに2012年の開設当時より展示しております。