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2013年6月13日

新型「70MPa水素ガスディスペンサー」を開発

当社では、このたび新型の70MPa高圧水素ガスディスペンサーを開発しました。
本ディスペンサーは高圧水素ガスを機器内で-33℃以下に冷却し、一定昇圧率制御にて燃料電池車に充填する機器で、満タン充填時間が約3分と飛躍的に短縮することに成功しています。

このディスペンサーは、今年4月19日に開所した、JX日鉱日石エネルギー㈱殿のDr.Drive海老名中央店内に設置された水素ステーションに導入されました。同店内の「海老名中央水素ステーション」は、ガソリン計量機と水素ディスペンサーを並列設置した、国内初のガソリンスタンド一体型の水素ステーションで、JX日鉱日石エネルギー殿が 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)殿と水素供給・利用技術研究組合(HySUT)殿との共同実証事業の一環として建設・運営したものです。今後は、この施設を通じて、SSとの一体での運営オペレーション(充填業務、安全管理)等、事業化に向けた検証が行われることになっています。

新型「70MPa水素ガスディスペンサー」を開発

この水素ステーション建設にあたり、当社はJX日鉱日石エネルギー殿から圧縮機から蓄ガス器、冷凍機、水素ディスペンサーまでの設備の納入と設置、その付帯する配管・電気設備をはじめ建築設備の設計施工一式を請け負い、同ステーション建設の主要部分に携わりました。

今回開発した「70MPa水素ディスペンサー」の主な特長は次の通りです。
1)水素ガス冷却装置ユニットを装備
前述の通り、ディスペンサーに送り込まれた水素ガスを-33℃以下に冷却し、燃料電池車への満充填までの時間をガソリン車並みに短縮しました。
2)70MPaの高圧水素ガスに対応
長距離走行の実現に向けて、2015年の燃料電池市販車で普及が見込まれる70MPの超高圧水素ガス充填に対応しています。
3)ガソリン計量機のノウハウを活かしたコンパクト設計
ガソリン計量機の設計思想や水素ディスペンサー開発から10余年のノウハウを最大限活用して、デザイン性も考慮した上で高圧水素ガス充填に必要な数多くの耐圧機器や配管などをコンパクトにパッケージし、ステーションに設置する上での省スペース化を実現しています。
4)高圧水素対応の小型・高精度流量計を内蔵
タツノ製流量計を内蔵し、商用化に向けた正確な計量を実現しています。
5)精算システムへの対応
将来の水素ガスへの課金を想定し、精算システムへの接続が可能となっています。

当社はこれからも水素ディスペンサーの製造販売をはじめ、長年にわたる危険物施設の設
計施工の経験を基にして、水素供給インフラに関わる業務に積極的に取組んでまいります。